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植毛治療(スマートグラフト、Hair Moving)

  • 自毛植毛とは?

    薄毛対策のひとつである自毛植毛は、自分の髪の毛を薄毛部分に移植することから「本当に生えてくるんだろうか」という不安が少ない治療法といえます。薄毛や抜け毛で悩んでいる患者さまにとって、ぜひ知っておきたい治療方法です。

    しかし植毛による薄毛治療は保険適用外なことから、費用面に不安を感じる方が多いのではないでしょうか。

    植毛を検討している方の参考になるよう、自毛植毛と人工植毛の違いから、費用相場などを紹介します。

自毛植毛とは?

自毛植毛とは文字通り、自分の髪の毛を薄毛が気になる部分に移植する方法です。「薄毛なのに自分の髪の毛を移植するの?」と不安に感じるかもしれませんが、採取は目立ちにくい後頭部から行われます。

後頭部の髪は薄毛の原因となる男性ホルモンの影響を受けにくく、移植した部分でも後頭部と同じように成長する特徴があるためです。髪の毛が生えてこなくなってしまった、うぶ毛のように細くなった部分のカバーに期待できます。

自毛植毛のメリット

自毛植毛の大きなメリットとして挙げられるのが、自分の髪の毛を移植するため拒絶反応や炎症などが起こりにくいことです。毛根ごと移植するので、移植箇所で髪の毛が生えて成長し、抜けてまた生えるヘアサイクルを繰り返します。そのため、抜け落ちてしまったからと定期的にメンテナンスを繰り返す必要もありません。

また自然な仕上がりも自毛植毛のメリットのひとつです。人工的に作った毛ではなく人毛であり、そもそも自分の髪の毛なため、ナチュラルにボリュームを出すことに期待できます。

自毛植毛のデメリット

自毛植毛のデメリットとして挙げられるのは、施術してから発毛を実感するまでに時間がかかることです。移植した髪は一旦抜け落ちてから新しく伸び始めるため、10cmほど伸ばすのに1年ほど要すると言われています。しかし突然毛量が増えるのではなく少しずつ伸びるため、周囲からは自然にボリュームアップしているように見える点は、メリットとも言えるでしょう。

毛根を採取する際、頭皮に傷が残るのもデメリットといえます。方法によって異なりますが、点状や線状の傷跡が残る可能性も。ただ周囲の髪の毛が伸びて傷跡を覆い隠すため、坊主頭にしなければ日常生活で傷跡が目立つことはまずないと考えられます。

また人工植毛に比べて費用が高額になりやすいこともデメリットのひとつです。まず自分の毛根を採取し、移植するための穴を作って植え込むという手間のかかる施術を行います。そのうえ、移植するまで毛根の鮮度を維持する必要もあるため、費用がかかってしまうのです。しかしメリットの項目でも挙げたとおり、一度施術すればメンテナンスが必要ないため、高額な費用を支払い続けるというわけではありません。

自毛植毛の種類

  • 自毛植毛の種類
    FUT法(ストリップ法)
    メスを使用して頭皮ごと移植毛を採取し、皮膚を毛包単位に分けてから移植先に植え込む方法です。毛根を傷つけにくいことから定着率が高い傾向にあり、広い面積に移植することができるのが特徴です。メスを使った採取のため採取後に縫合をする必要がある、麻酔が切れた後に採取部に痛みを感じる、傷口の完治に時間がかかるなどのデメリットもあります。
    FUE法
    パンチという機械を使用して髪の毛を毛根ごと採取し、移植先に開けた穴に植え込む方法です。メスを使わないため比較的痛みが少なく、傷口も小さめですが、人の手によって1つ1つ採取する手間がかかるため費用が高額になりやすい、拘束時間が長くなりやすいなどのデメリットが考えられます。
  • CHOI法(ニードル法)
    植毛針と呼ばれる細い針を使用し、穴開けと植え込みを同時に行う方法です。1本1本が細い毛になることや、角度などを調整しながら1本1本人の手で植え込むため、生え際などをより自然にボリュームアップできるというメリットがあります。こちらも手間がかかる分費用が高額になりやすい、広い面積に行うのは難しいなどのデメリットに注意が必要です。
    ARTAS植毛
    ARTASというロボットを使用した方法で、厳密にはFUE法の一種といえます。4つのCCDカメラで毛根を採取する部分を撮影し、医師が毛髪の向きや角度、密度などをチェックしたうえで採取を行います。メスを使用しない方法であるため毛根を傷つけにくく、比較的短時間で採取できるという特徴があります。採取した毛根は手作業で植毛されます。
    スマートグラフト植毛
    採取した毛根を冷却し、鮮度を保つことができるドリルを使用する方法です。採取後の傷が24時間ほどで閉じることや目立ちにくいこと、新鮮な状態の毛根を移植することができるため定着率が高い傾向にあるなどのメリットがあります。

人工植毛とは?

植毛というと、まず人工植毛を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ポリエステルやナイロンなどの合成繊維からできている人工毛を、植毛針を使用して植えていく方法です。

人工植毛のメリット

新しく髪の毛が生えてくるのを待つ必要がなく、施術直後から思い通りの髪型になるのが人工植毛の大きなメリットです。移植毛を採取しないため、頭部全体が脱毛している場合にも希望するだけ増やせますし、自毛植毛に比べると費用も比較的安く抑えられます。

人工植毛のデメリット

自分の髪の毛ではなく合成繊維でできた髪の毛を埋め込むため、身体にとっては異物であり、感染症や炎症などの皮膚トラブルを引き起こしやすいというデメリットがあります。日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、人工植毛は評価「D」とされており、行わないよう勧められているほどです。

また合成繊維でできた髪の毛が生え替わることはないので、抜けた分を補うために継続してメンテナンスを行う必要があります。そのため一回ごとの費用は自毛植毛より安くても、維持費を考えると高額になります。

植毛費用比較表

術式別のおおよその相場です。

植毛の種類 相場金額(500グラフト)
スマートグラフト自毛植毛 80万円
FUT法(ストリップ法) 50万円
FUE法 60万円
CHOI法(ニードル法) 80万円
ARTAS植毛(ロボット植毛) 50万円

まとめ

自毛植毛だけでもさまざまな方法があり、どの施術を受けたらいいのかわからないと感じるかもしれません。薄毛治療の予算や自分の薄毛の状態、採取後の傷跡についてなどを考慮し、納得できる方法を選びましょう。

植毛の施術を受けるために欠かせないのが、専門のクリニックの受診です。髪の毛や頭皮の専門家である医師に相談することで、どの方法が自分に合っているのかを探しやすくなります。必要に応じて植毛以外の治療方法を提案してもらえることもありますので、薄毛や抜け毛の悩みを抱えたら気軽にクリニックに足を運んでみましょう。

植毛比較表

スマートグラフト自毛植毛 ロボット植毛
毛根採取方法 冷却新鮮保存機能付ドリルで、1mm程度ずつ採取 ストロー状の針で、1mm程度ずつ採取
植毛方法 丁寧に頭髪の向きに合わせて手作業で植毛していきます
メリット ・傷跡が目立ちにくい
・ダウンタイムが少ない
・手作業で自然な仕上がり
・白髪や染めた毛でもOK
・傷跡が目立ちにくい
・ダウンタイムが少ない
・医師の経験や実績に左右され難い
・手作業で自然な仕上がり
デメリット ・医師の経験に左右され易い
・頭皮洗浄は2日後から
・ロボットの精度によって毛根に傷がつく可能性がある
・白髪を認識しない
・ロボットの可動範囲に制限がある
・頭皮洗浄は2日後から
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監修医師情報

    • AGAスキンクリニック 診療顧問 田中 洋平
    • 診療顧問

      AGAスキンクリニック 診療顧問 田中 洋平

    • 経歴

      2000年3月 信州大学医学部医学科卒業後、長野県内の病院、救急センター、信州大学付属病院にて研鑽を積む。
      専門医取得後、クリニカ タナカ 形成外科・アンティエイジングセンター開設。
      後に信州大学医学部より学位(医学博士)を取得し、新潟薬科大学客員教授や東京女子医科大学皮膚科非常勤講師として国内外問わず広く活躍し、AGAスキンクリニックの診療顧問に就任。

    • 資格

      日本形成外科学会専門医
      国際形成外科学会会員
      日本美容外科学会会員
      日本皮膚科学会会員
      日本美容皮膚科学会会員
      日本抗加齢学会会員
      日本熱傷学会会員
      日本救急医学会会員
      日本フォトダーマトロジー学会理事